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はじめに

 やあ、僕、サガラッチ。自由人です。『巨人大全』書いてます。

 皆さん『巨人大全』は楽しんでいただけましたでしょうか? 僕はといいますと、普段使い慣れない「〜です・ます」調で文章を書いているせいで、なんだか気分が悪くなりそうです。オエ!

 ゲーム作家・飯田和敏氏のたっての願いで巨人について調査をすることになった僕ですが、まずは色々な文献にあたってみることにしました。最初は童話や絵本を中心に探してみましたが、思ったほどの成果はあがりませんでした。そこで、民話などの伝承をを学術的に扱う本を探してみました。すると、これが驚くほど沢山の文献が出てくるじゃあないですか。

  「まあ巨人についてこんなに真面目に調べてるのは、この日本でも俺ぐらいだろうね、
へへん!」と、妙なことでちょっとイイ気になっていた僕ですが、それはとんでもない勘違いでした。この世の中、何かしようと思えばたいてい先人がいるものです。それも偉大な。

 で、巨人研究(というより日本の民話全般ですが)における偉大な先人というのは、柳田国男先生でした。日本の民俗学のとってもエライ人です。柳田先生は、その著書『ダイダラ坊の足跡』『大人弥五郎』などで日本に伝わる巨人伝説をキチンと系統だててまとめておられます。  

  その他にも昔から現在に至るまで、大勢の民俗学者の皆さんが巨人伝説について調査を行っています。だから、僕が『巨人大全』を編纂する必要なんて、あんまりないのかもしれません。みんな、巨人について知りたかったら図書館へ行ってくれ。僕が調べられることは、あなたにも調べられます。

 え〜、ま、それはともかくとして、すでに本に載ってることをまとめるだけじゃ、あんまり意味がないじゃないですか。やはりここは『巨人大全』でしか読めない、オリジナルな巨人情報を求めて旅に出ようではありませんか。そうです、民俗学の基本はフィールドワークです。現地へ行ってなんぼです。現地で現地人の話しを聞くんです。「むかしサー、大男も大男、すっごくでっけえ大男がいてサー。そっで、しょんべん垂れたらあっこの池ができたっち」「おい、じじい。訛りがひどくて何言ってるかわからねーよ」。こんな感じです。

 好都合なことに文献のなかには、巨人の痕跡が残っている場所を詳しく記述してあるものもありますから、まずはそこを訪ねることから始めるのがよいでしょう。

 というわけで、行ってまいります。

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