・カキコメ!
(飯田和敏)
みんなー、プリクラやってる?遅ればせながら我々もブーム来てます。コインを入れて、あっと言う間にシールが出来るなんて面白いよなぁ。街でプリクラのマシンを見かけると、どうしても撮りたくなる。限定フレームだったりするともうダメ。絶対、撮る。しかし、問題はあの行列だよ。かわい子ちゃん達に紛れて並ぶのはチョー照れくさいしー。そんなシャイな俺達が主にプリクる場所はホテルのロビー。これは穴場。いつも空いているので時間をかけて納得がいく画面作りが出来る。去年の任天堂スペースワールドでデジカメで撮った映像を画面に表示するデモをやってたけど、ソレ早く製品化してくれないかな。そんで、通信を使って交換だ。プリクラ手帳DDとかおもしろいと思うね。そこで、読者様に提案。プリクラ写真を交換しよう!みんなが撮ったプリクラを編集部に送ってください。送ってくれた人にはもれなく僕達のプリクラを返送します。
話は変わってE3の話。E3は世界最大規模のコンピューターゲーム貿易ショーで、アメリカはアトランタで開催されました。それに行ってきたんですよ。遠かったーアトランタは。驚いたのは予想以上にPCゲームが盛り上がっていたことで、タイトル数を比較してもコンシューマ全体よりもPCの方が多いような気がしました。リアルタイム3D、マルチプレイ、アド・オンといった、ついこの間まで「ウリ」になっていた技術の登載はもはや常識。殆どの作品に当たり前の様にサポートされている上に、機能拡張が容易なPCの特性を活かして、次々と新しいゲーム性を持った作品が生まれています。これはコンシューマ機専門の作り手にとっては脅威なのだ。コンシューマ機では空想に過ぎないアイディアがどんどん実現してしまうのだから。僕がN64を評価しているのはそういうPCの利点を取り込むことが出来るというトコロ。DDがついたN64はスタンドアローンのPCと変わらないもんね。これをベースに通信等の各種デバイスを追加していけば、プリクラ的展開もいけるし、要するにひとつ枠を拡げたところでのモノ作りが可能になります。枠を拡げる。言い換えるとゲームとの付き合い方を自由にすること。これをしなければ間違いなくテレビゲームは滅びる。メディアの衰勢は世の常なので、仕方無いとは思うのだけれど、ゲームを生業にしている一員として延命を企てること位、義務ってもんでしょ。そういう点で任天堂の主張は実に正しい。それを具体的に証明しきれてないところが、もどかしいのだけれども。だ・か・ら、やってやろうじゃありませんか、我々様が!そんな気持ちで64のでゲームを作ってるのだ、な、賀盆ちゃん。
(柴田賀盆)
うん、ワビちゃん。わかった。…でも、やっぱ流行ってイイよ。プリクラだって、早めにやっとけば、行列に並んでモジモジしなくてもいいし、サビれた観光地で「プリクラ!プリクラ!」ってサルみたいにハシャいで、特急乗り遅れなくてすんだのにさー。それよりオイラのクツ、み・て・よ。ほぉら、ナイキなのだ。このマーク、「スウッシュ」っていうんだぜ。これさえはけば、オイラでもあの、マイケル・ジョーダン、ヒデオ・ノモ、タイガーウッズにだって、なれるのさ。イエー。アイムスーパースター。ウットリ。エアーの入ったクツはキモチイね。世界のヒーローと同じカッコで強まるね。う〜ん、楽しい! 遅れてるなんて言っちゃイヤ。こんどルーズソックスやろっかな。
流行の楽しさを知ってしまった今、オイラはかつてのヘソ曲がりぶりを反省し、ストレートに生きることを宣言します。わびちゃんものっかんなよ! 「本質がどうこう」「転換がどうこう」も大いに正しい。間違いなく正論。けど、「クールで楽しきゃオッケー」ってのも知っちゃったオイラは、それも忘れないどきたいんだよね。
というわけで、書き込めるDDもおもしろい。ノリや流行ってのもおもしろい。ボクちん達、特にノリなら自信あり。本質とノリがうまくあわさっちゃったら、こりゃ楽しみ。プリクラもいいけど、ゲームもいいって、ダミ声もとい黄色い声援かけてくれるかな? そしたらみんなでディスク交換しちゃおっか!
(飯田和敏)
ほー、なるほどね。今度、銭湯で背中流してあげるよ。あ、気味悪い?でも一つだけ気になるのだ。「クールで楽しきゃオッケー」の“クール”がな。なにさソレ。寒いわけ?夏だよ今は。猫も杓子も“クール、クール”って言いやがって。女の子がなんでもかんでも“カワイイ”で済ますのと同じ。みんながみんな言うから、うっとうしいったらない。俺に言わせりゃ“クール”は“苦有流”ってなもんだ。「苦労も有るけど流れていくよ」ってね。おそまつ。我が道を歩む任天堂、そして我々。今は苦しい。これ事実。しかし、信念を貫く我々の未来が光り輝くものでありますように、ピース。
(電撃NINTENDO64 1997年10月号)